ClaudeのFable、Opus、Sonnet、Haikuの違いと選び方
4つのClaudeモデルが想定する用途
AnthropicのClaudeにはHaiku、Sonnet、Opus、Fableの4つの主要モデルがある。 一般公開に無いMythosの存在にも触れられている。 資料は、最小のHaikuでさえ二年前の最先端モデルより良いと述べ、差分の見極めが難しい前提を置く。
公式ドキュメントは、全モデルがテキストと画像の入力、テキスト出力、多言語、ビジョン、ツール使用に対応するとしている。 全モデルのコンテキストは100万トークン、最大出力は128Kトークンで揃う。 信頼できる知識のカットオフはいずれも2026年6月と記されている。
モデルごとの狙いも明示されている。 Fable 5.1は高度な推論と長期のエージェント作業向け、Opus 5.5は長時間のエージェント的コーディングや知的作業向け、Sonnet 5.5は速度と知性の最良の組み合わせ、Haiku 5.5は分類や抽出やルーティングのような大量かつ低遅延の処理向けとされる。 比較レイテンシはFableが遅く、Opusが中程度、Sonnetが速く、Haikuが最速だ。
どれを選ぶか迷うときの初手も示されている。 資料は、多くの用途ではOpus 5.5から始め、より高い努力設定のOpusでも評価が満たないときにFable 5.1を使うとよいとしている。
公式仕様とAutomationBenchの数字を並べる
ZapierのAutomationBenchは、実在の業務ツールを用いたエンドツーエンドのワークフロー実行でAIエージェントを試験する、と資料は述べる。 各タスクはCRMやメールスレッド、カレンダーなどの分離環境に投入され、月間20億超のタスクと370万社の実データパターンに基づくとしている。
以下は資料が示す各モデルのAutomationBenchでの結果だ。
| モデル | Cost per task | Pass rate |
|---|---|---|
| Claude Opus 5.5 (Max) | $1.28 | 40.0% |
| Claude Fable 5.1 with Opus 5 Fallback (Max) | $2.45 | 31.4% |
| Claude Fable 5.1 (Max) | $2.45 | 22.37% |
| Claude Sonnet 5 (Max) | $0.88 | 10.65% |
| Claude Haiku 5.5 (default fallbacks, Max) | $0.10 | 12.02% |
公式ドキュメントの価格と位置づけは次のとおりだ。
| モデル | 用途 | 比較レイテンシ | 価格(入力/出力 MTok) |
|---|---|---|---|
| Claude Fable 5.1 | 高度な推論と長期のエージェント作業 | 遅い | $10 / $50 |
| Claude Opus 5.5 | 長時間のエージェント的コーディングや知的作業 | 中程度 | $4 / $20 |
| Claude Sonnet 5.5 | 速度と知性の最良の組み合わせ | 速い | $2 / $10 |
| Claude Haiku 5.5 | 分類、抽出、ルーティングなど大量・低遅延 | 最速 | From $0.10 / From $0.50 |
価格ページは、個人向けにFreeとPro、上位にMaxがあると記す。 MaxはProの5倍または20倍の使用量、優先アクセス、先行機能、そしてClaudeプラットフォーム向けのAPIクレジット100〜200ドル/月を含むとしている。
数字の差が運用と費用に与える影響
AutomationBenchではOpus 5.5が通過率40%で最上位にあり、コスト/タスクも中庸だ。 Fable 5.1は単体よりもOpusへのフォールバック併用時に通過率が上がるが、通過率ではOpusに及ばない。 SonnetとHaikuは通過率が低めで、Haikuは低コスト/タスクが特徴として示されている。
APIのトークン単価はFableが最も高く、次いでOpus、Sonnetの順で、Haikuは大きく低価格に設定されている。 ベンチマークのコスト/タスクは、プロンプトサイズや出力量、ツール実行を含む挙動の積み上げで決まるため、単価の差がそのまま現れるとは限らない。 それでも、単価と比較レイテンシの組み合わせが、現場のバッチ処理や対話エージェントのスループット設計に直接効くことは押さえておきたい。
フォールバック構成の扱いは運用設計上の要所になる。 Zapierの表にはフォールバック併用の行が含まれ、設定次第で通過率を動かせることが示唆されている。 一方で、フォールバックはコストやレイテンシのばらつきを招き得るため、評価は同じ条件での相対比較に限られる。
選び方の指針と残る留保
資料は、ベンチマークのほかに筆者自身の追加試験も挙げる。 25件のサポートメッセージ分類、解けない日程調整、150語以内の告知文リライトと削除理由の説明、年次報告書と規約群の矛盾分析、外部ライブラリ無しの単一HTMLでのカンバン作成と未達要件の申告という5題だ。 これらは、厳密な正解採点だけでなく、制約の扱いや自己申告の振る舞いも観察していると記されている。
総じて、公式ドキュメントはOpus 5.5を出発点に据え、必要に応じてFable 5.1へ持ち上げ、速度が要る場所ではSonnet 5.5、大量処理にはHaiku 5.5という役割分担を示す。 ZapierのAutomationBenchでは、エージェント的な業務タスクにおいてOpus優位という傾向が具体的な数字で裏づけられている。 ただし、扱うデータ型や許容レイテンシ、失敗時の復旧方式が違えば、モデルの適合度は変わる。 評価は自分のタスクで最小限の検証セットを作り、フォールバックと予算上限を含めた構成で相対比較するのが安全だ。